落首炎上

よっぱらぴー

2年ぶりにペダステを観に行ったオタクの長話

f:id:dizzy12:20181126033446j:image

テニミュ1st時代に某キャストのファンになったものの(まだ夢見る少女だったので今思えばリアコ気味だった)、そのキャストがテニミュを卒業した瞬間オタク離れをしてバンギャやったり無趣味な一般人やったり酒クズやったりしていた私が改めて若手俳優のオタクになるキッカケになったのが舞台弱虫ペダル、通称ペダステでした。

弱虫ペダルのアニメ化が発表された時、「絶対面白いしハマるから漫画読んでみて!舞台もめっちゃ面白いから!昔テニミュ見てたなら絶対大丈夫だから見てみて!」と勧められてまず原作をネカフェでちらっと読んでみたらあまりにも面白くて時間延長しまくって連日仕事終わりに読みに行ってしまいました。

それが2013年の夏で、ちょうど舞台も今やってるなら観に行ってみよう!とサンシャイン劇場に行ってまんまとペダステの魅力にハマり過去作のDVDもすぐに買ってめちゃくちゃ観まくって、数少ないオタク友達にも見せまくってるうちにアニメが流行りまくって毎日がお祭り騒ぎだったのが懐かしいです。IH1日目のコースを実際に旅行して回ったりしたなぁ…コミックスは電子で揃えたのでスマホ片手に原作と同じアングルを探して写真を撮って回って、箱根の温泉宿でまでペダステのDVDを見たりしていた。

ハンドル一本持って汗だくになって走り抜ける俳優たちはどう見てもロードバイクに乗っていたし、女性キャラはどうするのかと思えばまさかのメインキャスト達が女装してギャグチックに上手く話を繋げててアドリブもたくさんで面白くて。そしてアンサンブルだけでなくメインキャストまでが舞台装置を動かしてるってこの舞台なに!?すご!!って感動した。

私は運良く滑り込みでアニメより先に舞台を見られたわけだけど、だからこそ声優との声質の違いとかそんなことも気にせずに見られてとても良かったと思う。

 

原作を読んで好きなキャラの見せ場や好きなシーンが詰まっていたのがIH2日目だったので待ちに待ったTSOが発表された時に絶対にたくさん通おう!!って思ったんだけど、人気が出すぎてびっくりするくらいチケットが取れなかった。自分の名義じゃ一枚も取れなかったけど銀劇の当日券に連日チャレンジして勝利を収めたり、心優しい2次元オタク仲間が連番同行させてくれたり、ひたすらツイッターやおけぴに張り付いて譲渡を探したりで東京、熊谷、大阪全ての劇場で片手に足りる回数だったけど見ることが出来た。この頃のプレミアム特典のプリクラすごい好きだったなぁ…。

それまで代表的なものはテニミュくらいしかなかった女性向け漫画原作舞台の市場と知名度が格段に上がっていって、舞台をバカにせずに楽しもうとする女オタクが爆発的に増えた時期だったと思う。2.5次元協会が発足して、2.5次元という言葉があくまでオタクの中でだけどポピュラーなワードになっていった。流行りのアニメは絶対イケメン舞台化する流れが出来上がっていった。

TSO〜TWNあたりのペダステの人気は本当に凄くて、うっかりツイッターでチケット当選したよ〜なんて呟いたら刺されたのちスパブロされそうな雰囲気まであったくらいだった。それまで舞台に縁のなかった2次元のオタクが客席の大半を占めるのでアニメ化前から通っていたペダステのファン、主に俳優のファンと新規のお客様との確執も結構見たように思う。公演が近づくと毎日のように観劇マナー学級会も開かれていた。

実際私も毎公演見るたびにマナーのなってないお客の多さにびっくりしてブチ切れたりしていたけど最近はオタクも観劇文化に慣れたのかそんな変な人あんまり見なくなったね。関西以外の地方公演だと今でも観劇慣れしてない人が多くて私語とかちょっと多い気がする。

 

IHも終わってスピンオフの二つの頂上をやった時にいきなり劇場キャパがぐんと上がって、正直おせーよ!って感じだったけどようやくチケットが取りやすくなったので個人的には嬉しかった。

だけどこのキャパ拡大のタイミングで他の作品に流れていったオタクやIHが終わって熱が落ち着いたオタクが増えたのが重なったのか、チケットはたくさん出回るようになって前回までが嘘のようにプレミアム席でも地方公演は定価以下譲渡なんて出てきたりしていた。それまで周りにいた仲間もみんなこの公演を境に来なくなったしツイッターで話題にもしなくなって少し寂しかった。

 

2016年3月、ついにペダステは新世代編へと進んだ。前回公演からある程度予想はついていたけど、人気キャラが3年生に集中していたのもあってそのキャラ達が抜けたこの公演にはミーハーなオタク動員はもうなかったように思う。この公演の後色々と身の回りの環境が変わってあまり観劇に行っている場合じゃなくなってしまった上に、原作もなるべく本誌で毎週読むようにしていたのだけどちょっと辛い展開が続いて読まなくなってしまった。

私はミーハーで軽率なオタクじゃないし、なんて思ってたけどここで一旦リタイアしてしまった。

まぁどうにか時間を作って某ウルトラミュージカルには行ってたんですけど…。忙しいを理由にしちゃダメだね。やっぱり一番の理由は原作の2年目の展開についていけなかったから、が一番なんです。

 

そして激務から解放された今年の3月、久しぶりに会った友人が「ペダルに今更ハマっちゃったんだけど推田さん前ペダルハマってたよね?ペダステ見に行ってみたけど超よかったよ!」と言うので色々話していたらすごく懐かしくなって、どうやら当日券も余裕で毎日出ているとの事だったので2年ぶりにペダステを見に行くことにした。

ペダステの当日券に並ぶのはTSOぶりだったけど、あの当時は200人以上並んだりしてる中でクジ引きをさせられて関係者席の余り数席のみ解放、みたいな激戦だったのにその日当日券を求めて劇場前に並んでいたのは私以外に2人しかいなくて、当然のようにチケットを購入することが出来た。取引やらなんやらで劇場入り口付近にいたオタク達に向けてスタッフのお兄さんがでかい声で「当日券お求めのお客様はいらっしゃいますかー!間も無く列締め切りまーす!」なんて何度も叫ぶもんだからなんだか晒し者みたいになってしまってすごく恥ずかしかったしいいから黙って早よチケット売ってくれや〜、って思ったのを覚えている。

座席は2階席の最前で、2列目以降は人が全くいなかった。原作も舞台もあれから全くチェックしてないから話についていけるかな?とちょっと不安になったけど、キャラクターは全員知ってるしまぁ大丈夫でしょ、ペダステはペダステだから面白いに決まってるよね、と思いながら開演を待った。

モモーイのヒメヒメが流れて客電が落ちた瞬間ものすごく懐かしくなって胸がざわざわして、前回公演のダイジェストシーンで早くも感極まって泣いてしまった。空白の2年間があったけど、あの頃と全く変わらない熱量で俳優達はペダルを漕いでいて、シャトナーさんならではの演出がたくさんあって、大好きだった箱学が強さを見せつけてくれるめちゃくちゃかっこいい作品だった。たぁくんが一番の古株キャストになってたけど部長になった泉田はすごく強くてかっこよくて、直線鬼からずっと出演し続けているからこそ出せる貫禄だなと思った。

あっという間に2時間15分が過ぎていって、とにかく熱くて楽しくて、私はペダステという作品がやっぱり大好きなんだなぁと再認識したのでこれからどんなに推しの舞台やイベントで忙しかろうが新作が発表されたら必ず最低一回はペダステを見に来よう、そんでもってもし推しがキャスティングされちゃったりしたらめっちゃ通えばいいじゃん!と強く心に誓ったのですがあれから半年が過ぎ、何なら2018年も終わろうとしてますが新作が発表されないんですよね。どうして…??ここに出戻りファンがいまーーーーすよ!!!!!!!

 

チケットが当選したからと言って背後に気をつけなくてもよい時代になりました。当日券は最後の望みじゃなくて、私みたいに突然観たくなって劇場に走ったオタクや一回だけのつもりが面白くてリピートしたくなったお客を受け入れてくれる方法となりました。

人気の2.5次元舞台ばかり見ているオタクは即完売が当たり前で当日券の用意が毎日あるだなんて失敗した舞台だと思っているかもしれないけど、一階席がちゃんと埋まっていて当日券や当日引換券の座席は二階席で良ければ気軽に買えるよ!なんて状況は十分だと思うんですよね。見たい人が全員見れるってつまり適正キャパでしょ!

だからまたペダステの新作を見せてくださいマーベラス様、どうかよろしくお願い致します。